「子どもが好き」「子どもの悩みに付き添う看護師になりたい」そう思う看護師が目指す科の一つが小児科でしょう。
子どもの身体や精神的な課題に向き合う小児科。やりがいもあれば苦労も多いことが実情です。

小児科での診療を受けられる年齢の制限は特にありませんが、一般的には15歳までと考えられています。
成熟していない身体は大人の身体とは異なります。大人の身体では起こらない問題が子どもの身体では起きる場合もあるのです。
特に成長期の身体は人それぞれ問題が露顕しやすい時期です。
精神的にも多感な時期の子どもとのコミュニケーションが求められるので、こまやかな気遣いが必要です。

たとえば診察対象の子どもとの信頼関係だけでなく、親との信頼関係を築かないといけないことです。
身体的な問題として表に出てきてはいても、原因は精神的なものだったというケースもあります。
子どもや親との信頼関係が築けていなければ、様々な事情を聞き出すことができず、ケアもできません。
思うように治療を進められない点で悩む看護師は多いです。

また病状によっては命を救えない子どももいるため、子どもへの最期のケアをしつつ親に寄り添う姿勢が大切です。
このようなとき、無力な存在の子どもを救う立場でありながら、救えない子どももいる現実を突きつけられてしまいます。
しかしやりがいもあり、長くケアをしていた子どもが元気になる姿や、子どもの笑顔を見ると「やっていて良かった」と思う看護師は少なくありません。
過酷な現場ではありますが、子どもを救いたいと考える人は小児科の看護師に挑戦してくださいね。